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2022年9月11日 (日)

シャンプーに含まれる界面活性剤についてー6-

前回はアニオン系の界面活性剤の話をしましたので、今回はカチオン系界面活性剤の話です。カチオン系とは界面活性剤の親水基が+にチャージされているものです。ですから陽イオン性界面活性剤ともいわれています。このタイプは洗浄するというよりは「帯電防止」の意味合いで配合されるものが多く、一部に防腐剤として使用されるものがあります。特にシャンプーに関しては、髪の静電気はマイナスにチャージしているので、陽イオン部分があるとプラスとマイナスでよくくっついて静電気を中和します。するとその反対にある疎水基(=親油基)が髪の外に配列する形になるので、それが指通りをよくする働きをもちます。さらに摩擦が減るので、静電気もおきにくくなります。

Photo防腐剤で使われるものとして有名なのはベンザルコニウムで、私たち医師も臨床現場では消毒薬として使用しています。0.05%の濃度では、コロナウイルスにも有効と言われており、なかなか有用な消毒薬です。以下にカチオン系界面活性剤のまとめの表を載せておきますので、参考までにご覧ください。

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