偉業達成 おめでとう
皆さん、こんにちは。台風9号、10号と連続で来て、しかも10号は歴史に名が残るくらいの大型で強い台風だとの予想で、本当に心配しました。9月7日の月曜日は台風が最も広島に接近する日であり、患者さんの安全確保のため臨時休診も考えましたが、雨風とも予想より軽かったので、結局診療を行うことにしました。皆さんには、急な変更などでご不便をおかけしたかとも思いますが、近年の異常気象というか自然災害の程度は従来のものとは異なり、非常に激しいものです。安全に配慮しての決定であり、ご理解いただければと思います。
台風が過ぎて、急に朝夕が涼しくなりました。それまでセミが鳴いていたのに、コオロギの声が聞こえるようになり、秋の訪れを感じますね。最高気温は30度を超えることもまだまだありますが、最低気温が20度を下回る日も出てきています。こんな時には体調不良が起こりやすいので、皆さんもお気を付けください。特に今年は新型コロナウイルス感染症のため、咳、発熱があると、解熱剤を飲んで熱を下げてちょっと無理してでも仕事に行く、ということはできない状況です。まじめに働く日本人は、自分が休むと人に迷惑がかかると思い、ちょっとくらいの体調不良ならそれを押してでも仕事に向かうという考えの人が多いのではないでしょうか。かく言う私もそういう考えでした。しかし、今はそういうことはできません。もし、自分がコロナウイルスに感染していて、それを多くの人に広めてしまったら、それこそどれだけの人に迷惑をかけてしまうでしょうか。そう考えると、症状が落ち着くまでは、あるいは、検査で陽性でないことを確認するまでは、じっと休んでおくべきでしょう。
ただ、コロナウイルス感染の可能性を考えて休む、というのは正しいのでしょうか。もちろん、この文自体は正しいと思います。ただ、別の取り方をすると、コロナウイルスでなければ休まなくてよいという意味にも取れますよね。今まで、多少の発熱があっても、ほかの先生方に迷惑をかけてはいけないと思い、多少の無理をしてでも仕事をしてきた私が言うのも変ですが、最近は、体調不良になったら休むべきと思うようになりました。コロナウイルスでなくても、ほかの人にうつす可能性は常にあるわけですし、無理をしてこじれてしまうと、回復まで時間がもっとかかりますので。一番は病気にならないよう、休養、食事、ストレスのコントロール、手洗いうがいなどの感染対策、体調管理が大切だと思います。私も還暦に近づいてきていますので、無理をしないよう、健康体でいられるよう努力していきたいと思っています。
先日、大坂直美選手が3回目の4大大会優勝を飾りましたね。偉業です。本当に感動しました。この優勝で、彼女は引退後に殿堂入りが決まったとのこと。もちろん日本人としては初めての快挙です。おめでとう!!また、別の意味でも目立った行動をしていました。アメリカの黒人差別に反対するために抗議のマスクをして登場したのです。テニス選手である前に黒人である、とのコメント、すごく重い言葉だったと思います。アメリカでは日本で感じている以上に黒人、有色人に対する差別がきついと聞きます。黒人はフードをかぶって、ポケットに手を入れて歩いているだけで警察に呼び止められたり、身分証明書の提示を求められたりするそうです。白人には何もないのに・・・。ですから、武器でも持っていたら、すぐ銃で打たれたり、手錠をかけられたりするのも十分あり得る話です。それを改善していくためには、影響力のある人が声を上げることがとても大事になります。今回の彼女の勇気ある行動が、アメリカを変えていく引き金になるといいなと思います。そして、アメリカ大統領選挙がもうじきありますが、人種差別が少しでも減るような国になっていく方向にかじ取りができる人に大統領になってほしいと思います。
それと、国枝慎吾選手も2015年以来5年ぶり7度目の優勝を果たしました。5度も年間グランドスラム(全豪オープン、ジャパンオープン、ブリティッシュオープン、全米ウィールチェアの4大会を同一年度に制覇)を達成している、車いすテニス界のレジェンドです。そんな彼もいまだに進化を求めて努力を続けているようです。本当にすごいと思います。継続は力なり。言葉は短いですが、実行するのにはとてつもなく強い精神力、向上心、負けん気などが必要だと思います。自分はとても弱いので、まあ今日はいいや、明日にしよう、とか、もうやめた、とかしょっちゅう言っています。日々老化し、衰えていく点もたくさんありますが、進化できることもいくつも残されていると思います。それを見つけて、少しでも進化できるよう生きていきたいと思います。