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2022年6月2日

2022年6月 2日 (木)

体幹部に見られる接触皮膚炎の原因

体幹部は広いのでかぶれを生じる原因は多数あります。

・下着

・ゴム

・ベルトのバックル

・洗濯洗剤、柔軟剤

・塗り薬

・消毒薬

・痛み止めのシップ

・冷却ゲル寝具

・入浴剤

・石鹸、シャンプー

などなど。

へその周りに500円玉くらいの、丸い、ガサガサした赤い病変が出たら、まずはベルトのバックにによるかぶれを考えます。その他、ブラジャーのホックやひもの調節用の金属でのかぶれも少なくありません。見落としやすいのは、石鹸、洗剤、柔軟剤などでしょうか。体を洗う石鹸ですが、一度使って真っ赤になればすぐわかりますが、ごく軽いかぶれのときは、数回使っても悪くならず、ちょっと悪くなった時にお薬をもらって塗るとすぐよくなるので、かぶれの原因とは気づきにくいです。その後薬を塗るのをやめるとまたかゆくなってきますので、慢性の湿疹性の病変、すなわちアトピーを心配する方も出てきます。私の経験では、乳幼児の肌荒れの3割くらいは石鹸のかぶれと感じています。そういう患者さんの多くは、上述したように、薬を塗ったら治るけど、やめるとすぐガサガサして掻き始めます、と言って来院されます。そして「1週間ほど石鹸をやめてみて」、というと次回来られた時に、「つるつるになりました」と言われるのが典型的な経過です。