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2022年8月8日

2022年8月 8日 (月)

シャンプーに含まれる界面活性剤についてー2-

b カチオン界面活性剤:ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-7 など(塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液と記載されることも)

親水基に陽イオンが付いた界面活性剤です。逆性石鹸ともいわれています。シャンプー以外にもリンスやトリートメントなど、幅広く使用されています。通常ほかの界面活性剤(アニオン界面活性剤など)と一緒に使われることが多く、どちらかといえば補助的な役割を担っています。従って、洗浄剤というより、帯電防止剤、皮膜形成剤、ヘアスタイリング剤としての性格が強いと言われます。

このカチオン界面活性剤は陽イオン(=プラスの静電気)を持っていますが、髪の毛はマイナスの静電気を帯びていますので、髪の毛とくっつきやすいという特徴があります。結果として髪になじみやすくなり、コンディショニング効果が高まります。髪のマイナスの静電気をプラスの界面活性剤で電気的に中和しますので静電気の防止効果がありますし、柔軟性の向上効果や殺菌作用も認められています。ノンシリコンと言われているシャンプーには、このカチオン界面活性剤が含まれています。ただ、なじみがよすぎて、リンスに使われた場合、一度髪の表面に吸着すると水洗いでは簡単に落ちません。ですから、リンス後は1度すすいでも、十分すすいでもリンスの効果はあまり変わらないとされています。

c 両性界面活性剤:コミカドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ココアンホ酢酸Na など

アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤の両方の特徴を持っていますので、洗浄能力の高さに加え、コンディショニング効果もあります。皮膚への刺激が少ないため、補助的に配合されています。