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2019年10月14日

2019年10月14日 (月)

嬉しいことと悲しいこと

皆さん、こんにちは。昨日、今日と暖かで気持ちの良い日が続いていますね。今日は体育の日でもあり、町内会などで体育大会などが行われたところもあったのではないでしょうか。日なたは少し暑かったかもしれませんが、日陰に入ると涼しく、本当に気持ちのいい日でした。年中こんな日ばかりだったらどれほどいいだろうと、ありえないことを考えたりしています。

広島はこのように、うららかな日を送っていますが、関東地方、長野県、東北地方では、台風19号が直撃し、大惨事が生じています。広島で台風19号と言えば平成3年の強風をもたらした台風19号が思い起こされます。最大瞬間風速58.9m/秒と観測史上最高風速でした。その当時は塩害で電線がやられ、しばらく停電が続いた記憶があります。ただ、雨はそれほどでもなかったため、それほど甚大な被害はなかったように思います。

雨での被害といえば広島でも昨年、また平成26年にも豪雨による甚大な被害が出ましたが、今回の関東地区でも同じような河川の氾濫からの土砂災害が生じています。さらに今回は台風でしたので、雨のみならず風の影響もありました。竜巻に襲われた地区も出ています。千葉県では、先月の台風15号での被害もまだ片付いていない中での、2個目の台風であり、1ヶ月の間に2つの大きな台風が来たことなど、過去にそうなかったことのように思います。被災者の皆様、被災地の皆様のご健康と、一刻でも早い復旧をお祈りいたします。

そういう中で、ラグビーW杯が行われていますが、日本がついにやりました。スコットランドを倒し、A組を1位で通過し、史上初の決勝トーナメント進出となりました。1995年のW杯ではニュージーランドに17-145と屈辱的な惨敗を喫した日本。2015年に今回の開催が決まった時、ニュージーランド出身のリーチ主将は、ニュージーランドの選手から、今度戦ったら、0−200でニュージーランドが勝つと言われたとのこと。その悔しさを心に秘め、2015年の大会では南アフリカを撃破し、世界をあっと言わせました。そして今年、もちろん日本開催という地の利があるとはいえ、強豪国のアイルランド、スコットランドを2カ国を倒したという事実に偽りはありません。

ラグビーというのは、19世紀にイングランドのラグビー発祥とされるスポーツですが、そのため、イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズと近い地区で広がっていきました。そこにフランスが参入し、この5カ国がラグビーについては長い歴史を持っています。また、かつてイギリス領であったオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカにも広まり、この5カ国+3カ国、それと、少し遅れて広がっていったフィジー、トンガ、サモアでベスト8を独占戦しています。それだけ、ベスト8とそれ以外には大きな差があるというわけです。ラグビーの世界ランクでは今夏に9位だった日本は、途中で8位に、そして今回7位に上がりました。このランキング以外に、ラグビーには「ティア」と呼ばれる階層があります。トップに当たるティア1は、6カ国対抗に参加する欧州6チーム(上記5カ国とイタリア)とニュージーランド、豪州、南アフリカ、アルゼンチンの合計10カ国で構成されます。これらのトップの国々は「シックス・ネイションズ」という上記6カ国対抗戦や、南半球では「ラグビーチャンピオンシップ」と呼ばれる、いずれもW杯で複数の優勝経験があるニュージーランド、オーストラリア、南アフリカにアルゼンチンを加えた4国による戦いが開催され、切磋琢磨しています。一方ティア2と呼ばれる2番手のグループですが、日本やトンガ、サモア、フィジーなど太平洋諸国などが属しています。ティア1と2では強さが違うため、テストマッチなどを行うことも難しく、ティア2のグループの国の人たちは強い相手と戦う機会がないため、強くなれないという状況が続いていました。2007年にはフィジーがウエールズに代わり、ベスト8に入りましたが、2011年、2015年のW杯では、ベスト8は全てティア1の国でした。過去に太平洋諸国がベスト8に入ったことがありますが、それ以外の地区からのベスト8は日本が初めてのことで、本当に歴史に残る快挙と言えます。これから南アフリカとの対戦が控えています。前回日本に負けた南アフリカは雪辱を期すため、今まで以上の気合いで来ると思います。それでも今の調子を維持すれば南アフリカにも勝てると思います。頑張れニッポン!!

その他のW杯といえば、ここ広島で開催されている、バレーボールも忘れてはなりません。先日はロシアに久しぶりに勝ちました。今日は世界ランク1位のブラジルに負けてしまいましたが、現在7勝3敗で4位となっています。あと1試合を残すだけですが、5位のアルゼンチンが5勝5敗ですので、4位が確定しました。現在世界ランキングが11位のニッポンですから、すごく頑張ったと思います。ただ、バレーのW杯はここ12大会連続で日本で開催されています。その放送局はずっとフジテレビ、そしてその応援団としてずっとジャニーズの人たちが採用されており、なんだかW杯というより、フジテレビショーみたいな感じもなくはないです。そのため、国民的な盛り上がりに欠けるのかな?次回から、公募での開催が決まったようですので、応援に変化が見られるかもしれませんね。

さらに嬉しいことといえば、バスケB2で、広島のドラゴンフライズが7連勝で1位を快走中ということでしょうか。途中20点近く離されても諦めずに踏ん張り何度も逆転劇を見せてくれています。今年こそB1に上がってほしいものです。今年はできるぞ、ドラゴンフライズ!

野球では、會澤捕手がFAを行使することなく、広島残留を決めてくれました。得点圏打率1位の勝負強いバッティングが持ち味の會澤捕手。関東出身者のため、巨人入りの噂もあったのですが、これ以上カープの選手を金満球団に取られてたまるかとのファンの気持ちが届いたのかもしれません。あとは、野村投手と菊地選手の動向が気になります。新しい佐々岡監督の元、選手一丸となってV奪回に頑張ってほしいですね。

スポーツ以外では、やはりノーベル賞でしょう。名城大大学院理工学研究科の教授で、旭化成名誉フェローの吉野彰さんがノーベル化学賞を受賞されました。京都大学出身の吉野さんですが、大学人の道もあったけれど、企業人としての道を選ばれました。リチウム電池の開発での受賞ですが、今や生活の必需品であるスマホ、パソコン、電気自動車いずれにもリチウム電池が使われています。それだけの生活を一変させた功績に対するものとすれば、ある意味この受賞は驚くに値しない、当然のものかもしれませんね。本当におめでとうございます。そして、昨年のノーベル医学賞受賞者の本庶佑さんも京都大学出身。私の中には、京都大学出身の人の方が、こつこつと積み上げた研究でノーベル賞受賞者となっている印象があります。そしてこの2人を始めとして、ここ10年くらいの受賞者が口を揃えて言っているのが、日本の研究費の貧弱さです。最近は、研究費総額を削るだけではなく、目先に役立つ研究にしか予算をつけないという文科省の(政府の?)発想により、未来を変えるような基礎研究がしにくくなっている状況を憂いていました。資源がない国日本ですので、基礎研究とそこからの応用技術を進めていかないと、世界と伍してはいけないことに気づかないのでしょうか。それでもようやく、基礎研究に予算が尽きそうな機運も出てきました。研究とは、行なっている時期には何に役立つかわからないけど、将来科学が追いついてその研究結果を応用できることもあるわけで、わからないことを知りたいという気持ちをサポートできるそんな環境が大学、企業に根付くといいなと思っています。特に何兆円と内部保留としてお金を溜め込んでいる企業は、それくらいの度量を見せてほしいと思います。