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2021年10月

2021年10月 6日 (水)

クレンジング剤の種類と特徴

皆さん、こんにちは。前回はクレンジングの使用方法について述べましたが、今回は種類とどんな肌質に合うかについて述べたいと思います。

剤型は8種類くらいあると思います。それぞれ洗浄剤の主成分や内容がすこしずつ違います。いろんな意見があるかと思いますが、優しいほうから行くと下のような感じでしょうか。

 

剤型

(タイプ)

洗浄剤の

主成分

特徴

乾燥肌に適するかどうか

メイクを落とす力 油性成分の量
ローション(水)

多価アルコール

界面活性剤

クレンジング力は強くはないが、コットンにつけてふき取る場合は、強めに行うと、メイクは落ちる。   弱(強)
水性ジェル 多価アルコール 洗い流すタイプ。油性成分はかなり少なく、透明な色をしている。一般的には軽めのメーク向き。オイルフリーのものはまつエクにも使用可。
乳液(ミルク) 油性成分 ふき取り、洗い流すタイプいずれもある。水分が多いため感触が軽く、やや軽めのメーク向き。
クリーム 油性成分 洗い流すタイプが多い。油性成分が中等度入っており、皮膚の滑りもよくクレンジング力もまずまずある。乾燥肌には適している。
油性ジェル 油性成分 洗い流すタイプ。少し白っぽい性状。クレンジング力は強く、洗顔後はさっぱりする。
バーム 油性成分 洗い流すタイプ。体温で溶けてオイル状になる。クレンジング力は高い。なじませる時間が長いと乾燥しやすくなるので注意。
オイル 油性成分 洗い流すタイプ。油性成分が多く、クレンジング力は高い。脱脂力も強い。濃いメーク向け。肌負担も強い  
クレンジングシート

多価アルコール

界面活性剤

ふき取るタイプ。油性成分は少なく、アルコールでさっぱりする。濃いメーク向けだが、摩擦が強いため、肌負担も強い。  

乾燥肌の方、季節により乾燥が気になる方は、オイル成分が多いものは脱脂力が強いので避けたほうがいいと思います。また、アルコール、界面活性剤のみのものはアルコールに脂がとられていきますので、量を使いすぎたり、強くこすったりするとメークがよく取れる分、乾燥しやすくなります。

結論から言いますと、乾燥肌の方は、オイルも入っていて洗浄力がある程度あり、水分も入っていて洗い上りが突っ張らない、バランスが良いクリームがいいかなと思います。

一番大切なことは、乾燥肌、敏感肌の方は、肌に負担がかからないように濃いメークはできるだけ避けることと、正しいクレンジング、正しい洗顔を行って少しでも皮膚にダメージを与えないようにすることでしょう。なかなかバランスをとるのはむつかしいとは思いますが、ここ一番のときしっかりメークを、普段は軽めのメークをなどメリハリをつけるのもよいかもしれません。ただ、しっかりメークで出勤されたら、スタッフに、「今日デート?」とかばれてしまうかもしれませんが・・・。

2021年10月 3日 (日)

顔の汚れとクレンジングの仕方について

皆さん、こんにちは。10月になりましたが、まだ日中は30℃を超える日があり暑さを感じる一方、朝晩は20℃を切る日もふえてやっぱり秋になったなぁと思ったり、本当に季節替わりを実感しますね。

今回は顔の汚れについてお話ししたいと思います。汚れには大きく3つあります。

1)皮膚の脂、汗、皮膚の老廃物 などの普通に生活していると誰でも生じる汚れ

2)ほこり、雑菌 など皮膚表面についている汚れ

3)スキンケア製品が時間とともに上記1)や2)と混ざり、空気や紫外線によって酸化した汚れ

特に3)のうち、一般的なファンデーションなどは汗や水によって容易に崩れないように、ウォータープルーフ性を持っており、皮膚の脂などと比べても落としにくい汚れと言えます。ですから、ファンデーションは簡単に水だけでは落とすことができず、クレンジング料が必要なことがほとんどです。

クレンジング料には油性成分と水性成分が含まれており、剤型によってその配合割合が変わってきます。いずれにしても、油性成分があることで、その中にメイクが溶け出して皮膚から離れます。ですから、メイクを落とすためには、クレンジングの油性成分をしっかりなじませる必要があります。

クレンジングの使用方法

1)クレンジング料は手や顔をぬらさずに使用しましょう。ぬらすとその水分のせいで油性成分とメイクが混ざりにくくなってしまいます。

2)頬や額の広い部分は、手のひら全体でゆっくり円を描くようにメイクをなじませます。目の周囲や鼻の周りは、指の腹を使ってなじませるようにしましょう。強さは、顔の皮膚が激しく動かない程度が適切です。

3)クレンジング料とメイクがなじんでくると、①肌色になる②滑りやすくなる(なじませる力が軽くなる)ので、それを目安にします。大体1分くらいでしょうか。

4)ぬるま湯で洗い流します。

次回はクレンジング料の種類と使い分けについてお話ししたいと思います。

2021年10月 1日 (金)

乾燥する季節になりました ー洗顔時の湯温について-

皆さん、こんにちは。最近乾燥肌でお悩みの患者さんが増えています。私の経験からは、最低気温が20度を下回ると、一気に乾燥肌の患者さんが増えるという印象があります。9月など日中は暑いものの、朝晩が急に冷える日もあり、そんな日が続いた後は乾燥を感じるという患者さんがよく来られるように思います。

乾燥肌のお手入れですが、まず基本的なことから。洗顔のとき、お湯の温度はどうしておられますか。特に夜は風呂場でシャワーのお湯で洗っているとか、おふろの湯で洗っているとかそういう方が多いと思います。朝夕が涼しくなると、お湯の温度も少し高めになります。それで洗顔するのでますます乾燥してしまいます。

洗顔に適した湯温は「35度」と言われています。熱くも冷たくも感じない『不感温度』と言われる温度です。42度の湯温で洗顔した場合、洗顔前の皮膚の水分量を100とすると、洗顔5分後には40になると言われています。一方35度だと70くらいになるようです。しかも保湿をしないと、この状態が1時間も続くのです。ですから洗顔後は素早く保湿をしてください。では湯温が低ければいいのかということですが、30度以下にすると、皮膚の汚れがあまり落ちないことがわかっています。以上の点から、洗顔のお湯の温度は35度が最適ということになります。