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2022年9月25日 (日)

ノンシリコンシャンプーについて-2-

皆さん、こんにちは。今回はシリコンについてです。シリコンってよく耳に入る言葉ですが、実際何、と言われるとよくわかりません。そこで調べてみますと、なんとケイ素のことでした。ケイ素とは Si という化学記号で示される元素で、地球の主要な構成元素のひとつです。地球の地殻の質量の3/4が”酸素(約半分)とケイ素(約1/4)”で占められているといわれており、本当に多く存在している物質です。普段は酸素とくっついて安定した二酸化ケイ素(SiO2)という形で多数存在していますが、そこからいろんな反応をさせて酸素を除去し、Si単体を生成していくようです。その純度にもランクがあり、スマホなどに使用される半導体にもシリコンは使用されていますし、最終的には太陽電池グレード(SOG)シリコンにまで生成すると、かなりの高純度になり、現在は最高99.9999999999999 %までの高純度化が可能になっているとのこと(以上、ウィキペディアからです)。

さて、それではシャンプーなどに入っているシリコンと、このシリコンSiはどう違うかということですが、シャンプーなどに入っているものは、実はシリコンではなくシリコーンと「-」と伸ばす音が入っているのが正式なようです。「シリコーン」は純粋な「シリコン」に有機物を結合させたもののことをいいます。「シリコーン」は、優れた耐熱性、耐薬品性、低い毒性などの日常に役に立つ性質を示すので、油状のものはワックス、熱媒体、消泡剤などに用いられますし、三次元シリコーンはゴムのような弾力を持っているので、ゴム状のものはホースやチューブ、樹脂状のものは塗料や絶縁材、接着剤など各種の用途に利用されています。柔らかく落としても割れないので、シリコン製の食器、ボウル、まな板などもありますよね。

堅いものとしては、ケイ素の酸化物(シリカ)を原料としてガラスがあります。そうです、窓などで使われるものです。さらに、それらを繊維状にしたグラスウールは断熱材や吸音材としても用いられています。また、乾燥剤として有名なシリカゲルもシリコンの仲間です。

ほかには「石綿」として有名な「アスベスト」があります。これは、繊維状のケイ酸塩鉱物であり、耐薬品性や耐火性から以前は建材などに広く用いられていましたが、肺に発生するガンの一つのである中皮腫の原因として問題になったため、使用量は激減し、現在は新規での製造は不可となっているようです。ただ、以前の建築物の中にアスベストは未だ多く残っており、その撤去が問題になっています。

面白いものとしては、シリコンをもとに作られるシリコーンの一種であるジメチコン(ジメチルポリシロキサン)は、おなかにたまったガスの泡表面を不安定化させることによって泡をぷちぷちと消していく作用をもっています。その性質を利用して、人の腸の中に溜まったガスを処理する薬として、「ガスコン」という名前で使用されています。ちなみにこの薬剤は口から飲んでも体内には吸収されないとされています。