« ノンシリコンシャンプーについて-2- | メイン | 新井さん、監督就任 »

2022年10月 6日 (木)

両性界面活性剤について

皆さん、こんにちは。10月に入ってもしばらく暑かったですが、今日から涼しくなってきました。特に朝夕が急に涼しくというか、寒くなってきました。ただ、日中はまだ結構暑いので、着る服が困りますね。気温の変化が激しいときは、脱ぎ着が出来る服だと調節がしやすいので、適しているかなと思います。

今回は両性界面活性剤です。両性というのは、親水基の所がプラスにもマイナスにもチャージしうる性格を持っている界面活性剤ということですが、一般的には酸性溶液中で陽イオン界面活性剤として働き、アルカリ溶液中で陰イオン界面活性剤として働くもののことをいいます。中性溶液中では両性界面活性剤の性質を示しますが、化粧品成分としては、以下の表のようにまとめられています。

 
分類 分類(詳細) 化粧品成分名称
アミノ酸型 グリシン型 ココアンホ酢酸ナトリウム
ラウロアンホ酢酸ナトリウム
ベタイン型 アミノ酢酸ベタイン型 コカミドプロピルベタイン かぶれに注意
ラウラミドプロピルベタイン かぶれに注意
ラウリルベタイン
ココベタイン
スルホベタイン型 ラウリルヒドロキシスルタイン
ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン
天然系 レシチン レシチン
リゾレシチン
水添レシチン

作用としては、

陰イオン界面活性剤の洗浄力を増やす、泡立て力を高める、粘り気を増す、刺激を減らす

陽イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を溶けやすくする

など、基本的に主剤として使用されることはほとんどなく、陰イオン界面活性剤の機能向上や他の界面活性剤との相乗効果を目的とする補助剤としてよく用いられています。

**最近の話題として、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインのかぶれが増えているとのこと。コカミドプロピルベタインは、ヤシの油から得られる脂肪酸のうち複数種類(カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸など)の違ったものが混ざった状態で含まれているので、単一の物質ではありません。そのうち、ラウリン酸のものをラウラミドプロピルベタインと言います。配合量としてはこれが一番多いとは言われています。