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2022年7月

2022年7月23日 (土)

シャンプーと洗髪について

皆さん、こんにちは。最近はカープの打線がちょっといいのでうれしいです。それはホームランが出るようになったからですね。今日も、大瀬良投手が調子がいまいちだったけど、1,2回に1点ずつ失った2点の失点でしのいだのがさすがでした。打線の方はヤクルト先発の小川投手はやはりエースだけあってナイスピッチングでなかなか打てませんでした。8回に中継ぎに変わったところから、今日の見どころが開始です。菊池選手のサードゴロを村上選手がエラー。そしてそのあと、秋山選手がチェンジアップを打った瞬間ホームランとわかる2号2ランでいきなり同点です。エラーした村上選手もがっくりだと思います。そして9回には抑えのマクガフ投手から、小園選手が低めの難しいスプリットをライトスタンドに勝ち越しホームラン。さらにさらに、会沢選手のフォアボールの後、代打の松山選手が、小園選手の打った球よりさらに低めのほんとボール球に近いスプリットを片手ですくいあげてなんと今年第一号のホームランです。3本のホームランが出たのはいつ以来でしょうか。今日の試合前までチーム本塁打数がトップのヤクルトの半分以下だったカープ。この3本で勢いに乗ってくれるといいのですが。秋山選手が今日は4安打の固め打ちで、打率も2割中盤まで上げてきました。彼が打つと皆が乗ってきそうです。明日からの残り2試合、連勝と行きますか。そしてメークドラマ、見たいな!

今回は洗髪についての話です。洗髪は文字通り髪を洗うということですが、これは健康的な頭皮と髪を保つために必要なことです。髪の汚れの方は、大部分がほこりは花粉などですので、お湯で洗うだけでかなり落とすことができます。一方頭皮の汚れは皮脂によるものですので、シャンプーなど洗浄剤を使わないと十分は落ちません。皮脂が残っていると、頭皮の脂を好む常在菌が増えて炎症を引き起こし、かゆみやふけの原因となりかねません。そこでシャンプーが必要ということになるわけですが、シャンプーによって乾燥しすぎたり、シャンプーのすすぎ残しがあったり、シャンプーに含まれている防腐剤や香料にかぶれたりされる方も少なくありません。また、皮膚のコンディションは、季節、年齢、頭皮や髪の汚れ具合によって変わってくるので、いつも同じシャンプーで大丈夫ということにはならないのです。時々、もう10年も使っているシャンプーですから、かぶれません、とおっしゃる方もおられますが、シャンプーが変わらなくても、自分の肌の方が変わってしまうのです。実際は私も40代の頃に3~4年使っていたボディーソープが、50歳になったころから合わなくなって、使うと体がかゆくなりました。皮膚の乾燥感も、40代後半から感じるようになり、冬にはかかとが割れたりし始めました。最近は冬でなくても、皮膚の乾燥感は感じますので、しばしば保湿剤を外用をしていますが、それだけ皮膚が老化したということでもあり、ちょっぴり寂しいです。

次回はシャンプーに含まれる界面活性剤(汚れを落とす洗浄成分)のお話をしたいと思います。

2022年7月18日 (月)

化粧品に配合される保湿成分について ー2- エモリエント

皆さん、こんにちは。東京ドームでの巨人3連戦、すごかったですね。今年は巨人に全然勝てず、どうなるのかと思っていたら、15日は磯村捕手の延長での満塁ホームラン、翌16日は二軍から上がってきたばかりの長野選手の2打席連続、しかも2本目は満塁ホームランで大勝でした。そして昨日は野村投手が打たれて、0-4でありゃりゃこれは負けだね、と思っていたら、先発から中継ぎに回った九里投手が頑張り、それに触発されたのか、堂林選手の代打満塁ホームラン、さらには磯村捕手も2ランで今季初の4点差をひっくり返しての勝利!なんとこの二人は高校生のとき、中京大中京のバッテリーを組んでいたそうです。堂林選手はピッチャーから野手に転向していますが、本当に近しい仲だったんですね。それに今年のドラフト3位の中村健人選手もホームランを打ちましたが、彼も高校は中京大中京と、3人の同じ高校出身者が3発を打ちあげました。奇しくも、同じ日に中京大中京高校は甲子園予選で敗退したみたいです。残念でした。

借金はあと1つ。セリーグは首位のヤクルト以外は全部負け越しと、下がどんぐりの背比べになっていますが、早く抜け出していってほしいです。ヤクルトがもたもたしていたら、追いつけるかもしれないとひそかに希望の火をともしたのでした。

皮膚からの水分の蒸発を防ぐためのバリアを作ることにより、皮膚の潤いの維持にかかわる保湿成分をエモリエントといいます。

2)エモリエント

 ①セラミド

   バリア機能を担っている細胞間脂質の主成分です。以前は作ることがむつかしく高価でしたので、化粧品に配合されることが少なかったのですが、近年、生産技術の発展などにより、以前より多くの化粧品に配合されるようになってきました。主なものとしては

a)ヒト細胞間脂質と同じタイプのもの

b)構造が類似する疑似セラミド

c)植物由来のグルコシルセラミド

などがあります。

 ②油剤

   いわゆる油ですが、角層尿面に油の膜を形成することによりバリア機能を高めます。主なものとしては、

a)炭化水素油:

スクワラン・・・植物から抽出されたスクワレンに水素を添加したもの

流動パラフィン、ワセリン・・・石油から抽出、生成されたもの

ポリブテン・・・合成して得られる油 など

b)エステル油:

ラノリン・・・羊の皮脂腺から分泌される蝋

ミツロウ・・・蜜蝋(ミツロウ)は、ミツバチが六角形の巣を作る材料として、働き蜂の腹部にある分泌腺から分泌するロウ(ワックス)

ミリスチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル・・・ある種の脂肪酸とアルコールが化学反応を起こしてくっついた脂肪酸エステルの一種 など

c)油脂:

大豆油、ヤシ油、オリーブ油など。植物由来のものが多い。

2022年7月14日 (木)

化粧品に配合される保湿成分について ー1- ヒューメクタント

化粧品に配合される保湿成分には大きく2種類があります。

1)ヒューメクタント(モイスチャライザーとも言います)

   水そのものと結びつき、水分を保持する働きを持つもの

2)エモリエント

   水の蒸発を防ぐためのバリアを形成するもの。親油性または無極性なものが多い。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1)ヒューメクタント

 ①天然保湿因子に含まれる成分

   代表的なものとしては、天然保湿因子に含まれる、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素などが挙げられます。これらが化粧品には単独、あるいは複数配合されています。その他、乳成分を乳酸菌で発酵させて上澄みを抽出した乳酸菌発酵液などもあります。

 ②ムコ多糖類

    ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などがここに分類されます。特にヒアルロン酸は多くの化粧品に配合されており、多くは分子量の大きいものです。従って、角質を通って下に行くことができないので、保湿効果は角質の表面で発揮されることになります。一方で、皮膚への浸透力を高めるために低分子化や、ほかの物質との複合化の研究なども行われてきています。

 ③ポリオール

   1分子中に2個以上の水酸基(ーOH)をもつ低分子化合物のことで、グリセリン、1-3ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられます。グリセリンは保湿作用が高く、生体由来成分でもあることより、多くの化粧品にも配合されています。また、1-3ブチレングリコール、プロピレングリコールは抗菌作用を持っているので、パラオキシ安息香酸エステルなどの防腐剤の使用量の減少にも役立っています。

2022年7月11日 (月)

保湿について

皆さん、こんにちは。7月1日から午前も時間指定予約となり、結果的に全日時間指定予約となりました。このシステム変更のため、ホームページの変更の手配をしたり、貼りだしポスターの準備などをしたり、スタッフと運用方法を考えたり、とバタバタしていましたので、ブログの更新が遅くなりました。今のところ、予約が必要とは知らずに来られる方もわずかにおられますが、多くの方はちゃんと予約をしてきてくださっていますので、大きな混乱はありません。皆さんの待ち時間の減少、待合室の混雑の解消につながるシステムだと思いますので、しっかり活用していただければと思っています。

また、現在のようにコロナウイルスが蔓延している時期に、自分は健康だからといってマスクの着用を拒否する方がおられます。ウイルスを持っていても症状がない場合も多々ありますので、万が一自分がウイルスもっていたとしてもそれをまき散らすことを予防してくれるマスクの着用は感染予防の観点から大変重要です。感染すると重症化するような病気を持っておられる方、ご高齢の方なども当院には来られますので、そういう方の安全性を確保するためにも、マスク着用をされない方の診療はお断りします。

今回は今一度保湿について考えたいと思います。保湿とは、皮膚の一番外にある角層の水分を適切に保つことですが、これは生命活動の維持や健やかで美しい肌を保つのにとても大切です。

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保湿を行う上で大切な構造はすべて角質層にあります。

1)皮脂膜

2)角質細胞内の天然保湿因子

3)角質細胞と細胞の隙間にある細胞間脂質

これら3つがとても大切です。

この中で、1)皮脂膜と3)角質の細胞間脂質は水分の蒸発を防ぐ働きを、2)天然保湿因子は水分子と結びつくことで、角質に適度な水分を維持しています。老人性の乾燥肌では、角質のアミノ酸が減ることで角質の水分量が減ることがわかっていますし、一般的な乾燥肌においても、アミノ酸やピロリドンカルボン酸が普通の肌の人に比べて減っていることがわかっています。