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2022年11月14日 (月)

乾燥肌の気になる季節になりました。

皆さん、こんにちは。今日は久しぶりに雨が降りました。まともに雨が降ったのは、いつだったか調べてみますと、10月17日の午後だったみたいで、かれこれ1か月近く雨が降らなかったことになります。肌が最近乾燥してきているのを実感していましたが、どうやらその理由は単に年齢だけではなかったようですね。自宅には湿度を表示する時計が5つありますが、今日、湿度60%を久しぶりに見ました。ただ、明日からまた晴れ~曇りが1週間くらい続きますので、暖房を入れる方は乾燥には要注意です。ぜひ加湿器も一緒に使用してください。

乾燥肌になると、皮膚が痛んでひりひりしたり、しわが増えたりしますので、そういう状態は避けたいものです。そうなると「保湿」が大切になりますが、クリニックで保湿剤として処方できるものはあまり種類がありません。有名なところでは①ヘパリン類似物質(ヒルドイドなど)、②尿素、③ワセリン(当院では純度が高く、目に入れてもいいプロペト🄬を処方するようにしています)、④オリーブ油くらいでしょうか。①のヘパリン類似物質が最強と思っておられる方も多いようですが、もっと保湿力の高いものは市販品の中にたくさんあります。以前保湿剤の説明をしましたが(2022年7月1114、18日)そこにも書いてありますように、本当にいろんな種類の保湿成分があります。その中で最強と言われているものは、角質細胞間脂質に含まれる「セラミド」です。これは油を含んでいるので、エモリエントに分類される場合と、水分を保持するのでヒューメクタントに分類される場合がありますが、いずれにしても、水分を挟み込み、逃げられなくすることで保湿作用を発揮します。

セラミドには

a)ヒト細胞間脂質と同じタイプのもの

b)構造が類似する疑似セラミド

c)植物由来のグルコシルセラミド

等がありますが、やはりおすすめは、a)の人型セラミドです。そしてここに分類されるものだけが、化粧品成分表示に、「セラミド」と書いていいという決まりになっています。この中にもいろんな種類があり、セラミド1~12までありますが、その中でも1~7までが化粧品に含まれているようです。

セラミド1(またはセラミドEOS、セラミドEOP)…セラミド同士をつなぎ留め、バリア機能を高める
セラミド2(またはセラミドNS、セラミドNG)…水分を保持する機能が高い
セラミド3(またはセラミドNP)…水分を保持する機能に加えて、シワを軽減する働きも
セラミド4(またはセラミドEOH)…角質をバリアする脂質の層を作り、保持する
セラミド5(またはセラミドAG)…角質をバリアする脂質の層を作り、保持する
セラミド6(またはセラミドAP)…水分を保持する機能に加え、シワの軽減、ターンオーバーを促進する機能
セラミド7(またはセラミドAH)…細胞の増殖や分化をコントロール、抗菌作用により常在菌のバランス調整機能

次回はセラミドについてもう少し説明をしていきたいと思います。